厳かに新年をお迎えのことと存じます。
昨年は世界が震撼した1年でした。
同時に私たちの生活が激変した1年でした。
その時代を過ごし、知恵を出し合ったということ、後進の方々にもそれぞれが何かを示せたということは最大の進歩だと考えます。
人の心はそれだけ広大無辺で、それだけ偉大で、尊いことを学びました。
自分自身、人と会うことがこんなにも贅沢だということ、また、時間という尊いものを今まではどれだけ粗末に扱っていたのかを気付かされました。
昨年、当院は診察終了時間を17時としました。
これは看護師との話し合いの上、決定した案件で、看護師からの提案でもありました。
看護師からその提案があって、お勤め終わりに来院できなくなってしまうご家族の顔をすぐに思い浮かべました。
でも、ここで新しい生活様式を取り入れなければ、この先の進歩もなく、この災禍から私たちは何も学べないと考え、実行に移しました。
多くのご家族へのご負担は承知の上での決定です。
現在は診察時間の短縮に伴い、今まではお昼に手術時間として病院を閉めていましたが、緊急対応やお薬・フードのみの購入に対応できるよう、お昼休み中の受付開放を行うように改変しております。
今年、当院は念願の病院拡張を予定しております。
診察室が増え、オペ室が広くなり、同時手術ができるようになります。
その他にも計画中のものがたくさんあります。
今まで以上にできること、行うべきことが増え、オペレーションの見直しなど課題は山積しておりますが、安全な獣医療は、ご家族の希望であり、私たちの責務であると認識し、スタッフ一同、心引き締め診療業務にあたります。
動くのだ
停滞してはならぬ
川や
海が
生きているのは
いつも動いて
いるからだ
坂村真民
今も最前線におられる方々に感謝しつつ新年のご挨拶といたします。
くるめ犬猫クリニック
院長 奥井寛彰