2022.05.24 Tuesday

ブログ 

2022-02-05 05:55:00

高血圧と眼の病気

梅の花の開花が観測され、来月は3月と春が待ち遠しくなります。暦の上ではもう春。暖かくなるのが楽しみです。

 

 

 

 

少しずつ診察の試みについてブログ形式でご紹介しようと思います。タイトルの病気は人と同様に犬も猫も発症します。

 

 

 

 

高血圧ですが、サイレントキラー(静かな殺し屋)とも言われ、気づくのがとても難しいのが特徴です。10歳を超えているワンコやニャンコですと、診察中にご家族には、

・怒りっぽくなっていないか?

・夜、きちんと熟睡できているか?

・吐くことが多くなっていないか?

・部屋の隅っこで隠れるようにしていないか(うずくまっていないか)?

などを質問(問診)しています。疑われるときは、人と同じように血圧を測定します。

 

 

 

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一回の検査で高血圧の診断を下すのではなく、何回か血圧を測ったりして、診断を下すこともあれば、眼底検査で眼底出血があるといった決定的な別所見があれば、その場で高血圧の診断を下したりします。

 

 

 

 

高血圧が疑われたら、どうして高血圧になったのかを考えます。心臓が悪かったり、ホルモン病になっていたり、血管の病気になっていたり、などなど多岐にわたります。そのため、胸部レントゲン検査や心エコー図検査、血液検査、尿検査を実施します。そこで引っかかるようなことがあれば、その病気について治療を実施していきますが、引っかからない時は、血圧を下げる治療を行います。

 

 

 

 

高血圧を治療すると多くのご家族から、“夜ぐっすり寝てくれている”とか“活動性が上がった”という嬉しい声が聞かれます。きっと犬や猫も人と同じように、血圧が高いことにより頭痛やめまい、胃腸の不快感などが起こっているんじゃないか?と推察しています(インタビューできたら最高なんですけどね)。

 

 

 

 

実際、どれくらい高い数値が出るかというと、多くは最高血圧が240くらいだったり、最低血圧が150くらいだったりとかなり高い状態での来院が多いです(当院での2021年の判断基準が最高血圧が180未満/最低血圧が120未満としています)。

 

 

 

 

血圧が高いと網膜剥離を呈していて、失明を主訴に来院したりするケースもたくさん経験しています。大急ぎで血圧を下げに行くのですが、うまく網膜が復位して視覚回復することもあれば、復位しても網膜が機能してくれないこともあります。早ければ早いほど、回復を望みやすいです。

 

 

 

 

また高血圧により、腎不全を合併したり、脳内出血して発作を起こしたりとさまざまな合併症を引き起こします。

 

 

 

 

管理した方がいいですよとご家族に促すのは、失明や痛みから動物を解放させてあげたい一心です。高血圧を発症する年齢はすでに高齢だったりして、たまに治療を拒まれるケースもあるのですが、自分としては、最後まで動物は(人も)自分のことを自分でできる体であってほしいと願うばかりです。手を尽くしたけど、中途失明が免れなかったりしてしまうこともありますが、諦めずに追い求めたいところです。

 

 

くるめ犬猫クリニック 院長