徐々に暖かくなってきました。桜の開花が楽しみな、このワクワクする時節がなんともいえません。
別れと出会いが街の雰囲気からも察して取れます。新生活を送られる皆さま、どうかご安全に。
先日から続き高血圧と失明について。
血圧が実際にいくつからどうなるか?はその動物の血管の弾力性によってまちまちですが、下記の写真になる前には手を打ちたいところです。
高血圧を疑う家での症状はすみっこに居たり、よく吐くようになったり、怒りっぽくなったりします。これらの症状は突然というより、ジワジワと来ます。注意深く色んな角度から問診しますが、眼底検査ですぐに分かるケースもあったり、見つけにくかったりします。主に高齢の動物に見受けますが、先日のニャンコは8歳での発症でした。
そして治療を行うと、網膜が復位してきて、眼底検査では分からなくなってきます。見え方が完璧ではない時はOCTという検査をすると下図の所見が得られます。
あと少しなことがわかります。
測定すると挙上幅は157μmでした。
ステイホームの中で我々獣医療も進歩しました。それはご家族の注意深い観察力のおかげです。この先も対話を通じて、早期発見を目指し、それを治療に落とし込んでいきたいと思います。もちろん、完璧はいつの時代もありませんが、その努力こそが次の世代への橋渡しになると信じています。
まだ足りぬ。
踊り踊りてあの世まで
- 六代目 尾上 菊五郎
くるめ犬猫クリニック 院長