糸島にある九州盲導犬協会から盲導犬の卵が診察に来てくれました。
目的は眼科検診。目に先天性の異常がないかどうかを確認します。視覚喪失者が社会活動を取り戻すために、盲導犬たちは人を大きく支えてくれます。たくさんの候補犬から、盲導犬としてデビューできるのはごくごく一部のエリートのみ。協会スタッフに支えられて、立派な盲導犬になります。毎日の訓練、そして愛情。スタッフの方々の努力には頭が下がるばかりです。
愛情をいっぱい受けたこのラブラドールに異常は認めませんでした。人を人が助けるという当たり前が、昔も今もなかなか難しい世の中。動物が支えてくれたり、ロボットが支えてくれたり(クリックするとYouTubeにとびます)と選択肢は決して1つじゃないということも知らされたりします。真実はいくつもあり、リソースは豊富にあり、我々は変化に抵抗することではなく対処することだという前提に立ち、遠くを目指していきたいものです。
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花咲けば
共に眺めん
実熟せば
共に食べん
悲喜分かち
共に生きん
-坂村真民
くるめ犬猫クリニック 院長 獣医師 奥井寛彰
こんにちは☺
くるめ犬猫クリニックです🐶😺
日増しに暑くなる時期ですが、皆さまいかがお過ごしですか?
今回は飼い主の皆さまからご質問の多い白内障👀について、院長と看護師目線から皆さまの質問に答えていきたいと思います。
では質問スタートです↓
私:白内障とはどのような病気ですか?
院長:水晶体が白く濁る治療可能な失明性疾患です。料理するときに透明だった卵の白身が白く濁るのと似ています。
看護師:初期の場合は肉眼では見えづらい事もあります。
気になる際は定期検診なども可能ですので、お気軽にお問い合わせください☎
私:目が白くなりました。これは白内障ですか?
院長:来院される中で多くは白内障ですが、中には角膜が白かったり、核硬化症という別の病気だったりすることもあります。
スリットランプという目の中を詳しく見る機械を用いて検査していきます。下の写真↓がスリットランプと呼ばれるものです。眼科医院で見かけるものかと思います。この検査は光を使って診断するので痛いということはないのですが、怖がるワンコやニャンコが多いです。
看護師:目が白く見える場合は、白内障以外の他の病気によって白く見えるという事もあるので、一度来院していただくようにお勧めしております☺
私:手術をしたら治る病気ですか?
すぐに見えるようになりますか?
院長:白内障のみであれば治療すれば治る病気ですが、そのほかに網膜に障害があったり、緑内障の前段階(なかなか気付けない)だったりすると水晶体の治療をしても見えるようにはなりません。治療後は麻酔から覚めたら見えるようになりますが、過去に5年間失明していた柴犬さんで(威嚇瞬き反射はあるのに)術後3日間くらいものにぶつかって歩くことがあり、さすがにその時は焦りました。
私:白内障になったら手術をしないといけないでしょうか?
院長:白内障の治療にはステージごと、また年齢ごとに若干治療法が異なることがあります。
・1歳未満だと手術しなくてもいいケースがあります。
・1歳超えてくると消炎剤の内科治療か手術が求められます。
・10歳超えてくると進行防止剤や消炎剤、そして手術が選択肢に挙げられます。
手術一択ではないという点にも注目です。ただし、見えるを狙うのであれば、現在のところ手術しか方法がありません。
私:白内障をこのまま様子見ていたらどうなりますか?
院長:点眼できるのであれば、せめて消炎剤の点眼をしておくのが無難です。のちに水晶体がずれてきたりして、目に強い痛みが出てくることがあります。あまりに痛みが強い場合は、眼球摘出や義眼の手術を行い、痛みから遠ざけることも行います。目の治療は全身麻酔が必要となりますので、全身疾患との兼ね合いが強く、主治医の先生とよく話し合って方向性を決めていくのがいいかと思います。
看護師:点眼のやり方や診察室で聞きそびれた事がありましたら、お気軽に看護師にご質問ください💡
いかがでしたか?
ブログを読んでいただき、白内障について知らなかった方には白内障について知って頂き、白内障を知っており治療などを考えていらっしゃる方がいれば、治療をする上での参考になれば幸いです☺
次回(part2)では白内障手術について、飼い主の皆さまからよくあるご質問にお答えしていきたいと思います‼️
くるめ犬猫クリニック
動物看護師 大城
暑くなる時節となりました。最近の太陽の元気さが違います。
連日の天気予報でも、夏日や真夏日といったキーワードが出てくるようになりました。
そこで気になるのがワンコの熱中症です。ニャンコはあまり熱中症になるというイメージはありません(むしろクーラーで体調崩すケースが多いです)。
ワンコの熱中症は人の熱中症とほぼ同じです。体温が体にこもって、動けなくなり、死に至るといった具合です。体の中で熱暴走が起こってしまうわけですが、気温が高いと起こりやすいです。気温以外にも基礎疾患を持っていると発症しがちです。
当院で気にしている基礎疾患は
・気管虚脱(特に短頭種(チワワ、シーズー、キャバリアなど))
・肥満体質
・甲状腺や副腎に機能異常を抱えている
・腎不全や糖尿病といった水分喪失性疾患
・血流による放熱しにくい心疾患
です。
これだけ書くと病気ほぼ全般といった感じもしますが、この病気に罹患しているからといって必ず熱中症になるわけではありません。また、外飼いのわんこが空調効いたペットホテルに預けて、お迎えの後に自宅に戻って外飼いにして熱中症を発症したケースも経験しております。
熱中症っぽい症状は
・呼吸音が荒い(耳障りなゼハゼハ音)けど、下の色は赤色(レンガ色のこともあり)
・体を触るといつもよりも熱い
・室温/気温が高い
というのが特徴です。諸条件がたくさんあるため、確実なことは言えませんが、上記所見が見られたら、まず体を冷やすことをオススメします。急激に冷やす必要はありません。お風呂のため水や水道水を使い、足先から体幹に向けて徐々に水をかけていきます。蒸散熱で体温が下がっていくはずです。同時にゼハゼハした呼吸音が落ち着いてくれば、第一目標達成です。その後、かかりつけ動物病院に電話し、指示を仰ぎます。病院では血液検査したり、輸液したりといった処置を行い、高体温後の離脱を考えて治療戦略を立てていきます。
ペット見守りカメラの設置やSwitch botなどを導入することで、宅内の環境を整えてみてもいいですね。
長引く半導体不足の影響で手に入らなかった超音波検査機器がようやく第3診察室に納品されました。
お待たせする時間が少なくなればいいのですが…
丁寧なわかりやすい診療説明をこの先も心がけます。診察後でもご不明な点がございましたら、受付でも承ります。
くるめ犬猫クリニック 奥井
こんにちは☺️
先日行いました、ご家族向け「ノミ・ダニセミナー」が無事終わりました。
ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました‼️
セミナーの様子です👀
ノミ・ダニの生態をについて学び、暖かい時期に予防される方が多いけれど、実は冬にも活動するダニがいること…
ノミ・ダニを通して人にもうつる可能性がある病気がたくさんあること…
投薬の際の注意点…などなど😊実は知らなかった!ということや、再認識することができました✨✨
セミナー後はご家族からの質問時間もとっていただき丁寧にお答えしていただきました☺️
質問の中には、
「スポットタイプと飲み薬の効果は同じですか?」
というご質問がありました。
当院で取り扱っているノミ・ダニ駆虫薬は、スポットタイプ(効果 犬4ヶ月・猫3ヶ月)と飲ませるタイプ(犬用のみ 効果 3ヶ月または1ヶ月)のものがあります。
効果は変わりませんが、それぞれ投薬にはメリットデメリットがあります。
⭐️スポットタイプは、首筋に垂らすタイプで投薬は簡単ですが、使用後3日間はシャンプーすることができません。
1回垂らすと長期効果がありますので、3〜4ヶ月毎の使用で通年予防が可能です✨
⭐️飲ませるタイプのお薬は、お肉タイプになっているのでオヤツ感覚で投薬することができます。
ぶた肉フレーバーになってますので、アレルギー体質の子や食べてくれない子は投薬が難しくなります。
お薬は、体重がわかればお薬のみお渡しすることができます。
また、院内で投薬することも できますので、ご相談ください☺️
このセミナーが、ご家族の皆さまにノミダニについて興味を持って貰える機会になったかと思います。
ノミ・ダニの生態や生活サイクルを知ることで、予防の重要性など以前にも増して気づいていただければ幸いです。
また、セミナーの中で実践的な練習(スポット剤の垂らす練習)もあり、よりわかりやすく理解することができ、スタッフが説明する際にもいかしていきたいと思います😊
次回は、LION商事株式会社 池田様をお招きしての歯磨きセミナーです🪥
6月7日(火) 11:00〜
くるめ犬猫クリニック待合室にて
ワンちゃん、ネコちゃん参加型のセミナーとなっており、実際に歯磨き指導をしていただきます✨✨
ご家族のみの参加でも可能です!
実践練習もありますので、定員10名といたします。
是非ご参加お待ちしております!
ご予約はお電話(0942-21-7702)またはスタッフまで
くるめ犬猫クリニック
事務 渡辺
皆さまこんにちは☺
くるめ犬猫クリニックです🐶😺
湿気が多くジメジメとした暑さが続いておりますが、皆さまいかがお過ごしですか?
本日福岡市獣医師会からパンフレット-絆-が届きました📒
犬猫の譲渡活動やマイクロチップ装着の流れについて書いてありますので、必要な方は受付までお問い合わせください☺
福岡県動物愛護推進員ニュース「絆」第20号より一部抜粋
また、令和4年6月1日から販売業者から購入する犬や猫へのマイクロチップ挿入・登録が義務付けられます。
購入の際にはマイクロチップが挿入されていますので、飼い主の皆さまはご自宅の住所や氏名をマイクロチップに登録する必要があります。
また、現在飼育している犬・猫、譲渡される際のマイクロチップ挿入も可能です。
こちらは、必須ではありませんが、マイクロチップを挿入することにより、犬・猫が迷子になった場合などご家族の元に帰れる可能性が高くなりますので、検討していただきたいと思います。
挿入されない方のお手続きなどは不要です。
当院でもマイクロチップの挿入を行っていますが、完全予約制になりますので、ご希望の方は受付または、お電話(0942-21-7702)にてご予約をお願いいたします☺
※マイクロチップの取り寄せにお時間をいただく場合がございますm(_ _)m
※マイクロチップは専用の挿入器で、犬猫の首の皮下に埋め込みます。
ご理解の上ご予約をお願いいたします。
環境省─犬と猫のマイクロチップについてのQ&A─リンクはこちら🔗↓
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/pickup/chip.html
くるめ犬猫クリニック
動物看護師 大城