2024.05.19 Sunday

ブログ 

2020-05-21 06:00:00

目の手術

福岡でも緊急事態宣言が解除されました。 

コロナウイルスはとても賢いウイルスですから、政府発表通り、油断は禁物です。

 

 

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目の手術には眼科手術用顕微鏡が不可欠です。

脳外科の顕微鏡と違って鏡筒が自由自在には動きませんので、患者の頭を無理のない範囲で支えておく必要があります。

当院ではZeiss社製のLumera700という顕微鏡を用いています。

同軸照明から助手鏡まで全て揃っていて、心強い味方です。

網膜の手術環境まで耐えてくれます。

 

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実際の手術時に上から見るとこんな感じです。

目の手術の大半は片目でだいたい20-30分で終わります。

網膜剥離の手術は60分程度必要になります。 

眼内という特殊環境ですので、手術助手を含め、術中の清潔作業にはかなりの神経を使います。

 

少しでも動物に無理がなく、そして安全で、治療効率の良い方法を常に模索しながら病院全体で治療に当たります。

 

くるめ犬猫クリニック

院長

 

2020-05-15 08:03:00

【重要】診察受付時間の変更に関するお知らせ

おはようございます。

くるめ犬猫クリニックよりお知らせです。

 

本日5/15より

診察受付時間の一部変更とお昼の診察対応をいたします。

 

【平日】

受付時間 8:00〜17:00

※11:00〜14:00は手術時間となります。お電話でご予約いただければ診察の対応をいたします。

 手術の合間での対応としますので診察までにお待たせする場合があります。

※17:00〜18:00の来院をご希望の方は、受付時間内にお電話ください。

 

【土日祝】

受付時間 午前8:00~11:00

       午後14:00〜15:30

日曜診察もいたします。診察日はカレンダーにてご確認ください。

 

出来る限り対応していまいりますので、まずはお問合せください。

 

くるめ犬猫クリニック

動物看護師 古賀

2020-05-08 20:00:00

眼科機材について〜続編もありますよ

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空を見上げると心地よい青空が!!!

 

当院の眼科機材は角膜から網膜まで診察できるこだわり機器を揃えています。

 

通常診療ではなるべく負担のないように心がけていますが、どうしても検査が必要な場合は鎮静をかけて穏やかに検査を受けられるようにします。人医療だと歯科診療中の笑気ガス吸入のようなイメージです。無理に抑えると、呼吸がおかしくなったり、正しい眼圧測定ができなくなってしまいます。

動物の眼科診療の特徴としては数値化できるものが少なく、多くは画像情報から病気を判読していきます。

 

スリットランプという眼科医院でよく見られる機械がこちらです。

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上が据え置き型で下が手持ち型です。

どちらにも利点がありますが、メインは手持ち型をよく使います。機動性が高いため、検査を受ける側にも無理な姿勢を強いずにすみます。特殊レンズを組み合わせると網膜の観察までできる優れものです。かなりの威力を発揮します。なくてはならない検査機器ですね。

この機械を用いて検査した画像がこちら↓

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続いて眼圧計です。

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全ての動物の正常眼圧は10−20mmHgです(たしか…)。2種類あるのは猫用に特化したものを揃えております。猫さんの眼圧値の判断はやや難しいところがありましたが、この機械の導入により納得いくデータが取れるようになりました。

点眼麻酔が必要な検査機器もありますが、当院で採用しているものは点眼麻酔ナシで行えます。

Made in Finlandです。Finland製って珍しいっ!北欧デザインって感じもしなくもない??

 

次は眼底検査機器です。

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数種類のレンズを使い分けて観察します。

眼底という部分は動物の体を傷付けずに血管系と中枢神経系を観察できる唯一の場所です。高血圧の初期病変や脳神経疾患の発見に用います。

観察者から見た犬の網膜はこのように見えます↓

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一見すると簡単そうですが、検査結果の判読には熟練を要します。この部分は情報量がかなり多いため、眼科診療にのみならず一般診療時にも活躍します。人医療ではIT大手のGoogleが眼底検査写真の判読にAIを用いる実験を試みているニュースもあったりします。

重要かつ情報量の多い検査なのですが、判読にはそれなりの経験値が必要です。新人獣医師の藤本先生に日々検査のコツを繰り返し伝えています。彼もそのうち、スラスラとできるようになります。

 

この機械はOCT(光干渉断層撮像検査)といいます。

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(プライバシーのため画像に一部ボカシをかけています。)

眼球はどれも正面からしか見ることができませんが、これは目を取り出さずに横から見ることができます。

例えば、高齢の猫さんがワクチンに来てくれましたが、ワクチン前の眼底検査で高血圧が発覚しました。OCTで撮像してみると

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網膜がグネグネと波打っています。そして、降圧剤を投与して1週間後は

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かなりの改善が見られます。高血圧はサイレントキラー(静かなる殺し屋)とも言われていますので注意が必要です。また、高血圧により、腎不全などの症状も合併してきます。

このOCTという機械は角膜の厚みや病変の深さ、網膜の層構造の判読にも用いられ、心強い味方です。

 

当院で用いるメジャーな眼科検査機器は以上になります。

光を用いる検査が多く、診察中真っ暗になったりします。またご家族が同室していると目をキョロキョロ動かしてしまうので、たまに診察前に預かって先に検査するケースもあります。

 

どの分野の診察にも言えることですが、ご質問があれば、診察中お伺いください。都度の対応を心がけます。皆様のご協力、心より感謝いたします。そして、日々の診察の診断精度、治療精度向上に日々勤めていきます。

 

 

つみかさね

一球一球のつみかさね

一打一打のつみかさね

一歩一歩のつみかさね

一坐一坐のつみかさね

一作一作のつみかさね

一念一念のつみかさね

 

つみかさねの上に

咲く花

つみかさねの果てに

熟する実

 

それは美しく尊く

真の光を放つ

(坂村真民)

 

くるめ犬猫クリニック

院長

2020-04-30 19:55:00

暖かくなってきました。

ここ数日、天気の良い日が続き、春らしい気候になってきました。

 

お散歩に出ると気持ちのいい季節がやってきましたが

ノミ、マダニ、さらに蚊もじわじわと活動し始める季節です。

 

外部寄生虫の予防・駆除、フィラリア症の予防には

選べるお薬があります。

 

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ノミやマダニの外部寄生虫は、湿疹、痒みなどの皮膚症状だけでなく

とても怖い病気を運んでくる可能性もあるのです!

また、わんちゃんねこちゃんだけでなく、人にも感染する恐れがあります。

市販の忌避剤(虫を寄せ付けないお薬)だけでは不十分なこともありますので

病院で処方されたお薬でしっかりと予防していきましょう。

 

 

蚊によって媒介されるフィラリアは

心臓に寄生する虫で、感染してしまうと命に関わります。

 

毎月1回の投薬で防げる病気です。

蚊が出始めた月から、いなくなった1ヶ月後まで、がフィラリア予防の期間です。

忘れずに投薬しましょう!

 

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また、近年ではフィラリアが猫にも感染すると言われています。

猫の場合、少数寄生であったり、単一性寄生の場合が多く、一般的なミクロフィラリア検査では

発見されにくいことが多い上に、フィラリアが心臓に寄生してしまうと重症化しやすいと言われています。

 

予防薬のご相談はお気軽にスタッフまでお尋ねください!

 

くるめ犬猫クリニック

動物看護師 古賀

2020-04-25 08:00:00

コロナウイルスを考える

連日の報道があまりにも多く、そして、社会的不安が大きいコロナウイルス。

誰も遭遇したことがないコロナウイルスに対して、さまざまな意見や対策が出されています。

ウイルス学や公衆衛生学を大学や大学院で学んだ今、求められる事は正しい知識です。

でも、未知のウイルスだと“正しい”知識なんて誰も持っていません。

既存の知見を活かしながら、刻々と変わる状況に照準を合わせていくだけ。

 

 

北里大学のHPに公開されているデータで現時点でまとまっているのがありましたので、作者に敬意をもってページリンクをご紹介いたします。

 

 

動物とヒトのコロナウイルス

 

 

 

 

 

雑な言い方ですが、予防法は

3密を避け、

手洗い、

食事、

睡眠、

運動、

といった生活を送ることに尽きると思います。

 

マスクされている方に僕から一つだけ提言があります。

その手でズレたマスクは触ってはいけません。

手についたたくさんの雑菌がマスクにつきます。

それは常時、マスクに存在しますのでとても危険と考えます。

同様に、いろんなものを触れた手を、目、鼻、口に持っていくのは危ないです。

 

 

 

 

そして、ご家族の方からの質問で今多く寄せられる

「新型コロナウイルスはペットにも感染するのか?」

 です。

 

新規感染症なので、誰にもわかりません。

世界の報道を見ると猫が感染しやすそうな印象はあります。

しかし、猫コロナウイルス感染症というものが既にあります。

それに、犬コロナウイルス感染症だって既にあります。

自分の疑問はCOVID-19(ヒト)と既存の猫コロナウイルスをPCR検査でどうやって見分けたんだろうです。

今の技術でそれが出来るのだろうか???

たまたま同じコロナウイルス属だっただけであることを願います。

この点に関しては学者の方々の研究報告を待ちたいと思います。

 

 

そして、自分や家族が感染者になってしまったらペットとどう過ごしていくのか?

入院してしまったら、誰がペットたちの面倒を見るのか?

が不安材料として残ります。

 

 

福岡県獣医師会からは下記の情報が入りました。

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今言える事は、現在流行している新型コロナウイルスがペットに感染すること自体は稀なようです。

またペットから人間に移ったとの報告は現在ありません。

余計に怖がる必要はありません。

ウイルスがペットに付着することは起こり得ますので、手洗い、部屋の定期的な換気を心がけることは大事です。

 

これを機に今までの習慣の見直しをしてみましょう。

ペットとの生活がさらに楽しいものになるために!!!

また、何か情報があれば更新いたします。

不安は知識武装で解消していきましょう!

 

 

 

くるめ犬猫クリニック

院長

 

 

 

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